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『 ダナエ 』 1907年〜1908 クリムト
随分エロティックな絵です。クリムトは神話を人の世界に引き寄せた人ですね。
( Private collection, Graz, Austria. 77.0cm×83.0cm )

 
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ダナエはギリシャ神話に出てくる女性。
アクリシオスとエウリュディケとの間に生まれた娘。

アルゴスはペロポネソス半島にある国。 そこの王アクリシオスは、ある予言を与えられた。
「お前に男の子は授からない。それどころか、お前は孫に殺されるだろう。」
この託宣を恐れたアクリシオスは、一人娘のダナエを青銅の扉がついた塔に閉じ込めてしまう。
彼女に男が近づかないように・・・

しかし・・・彼女は美しすぎた・・・
彼女を見た最高神ゼウスはひと目で気に入ってしまい、黄金の雨に姿を変えて、
屋根の隙間から進入し、彼女と関係したのだ。 そして彼女は、ペルセウスを生む。
・・・・・・・

この後母子は、アクリシオスに箱に詰めれられて海に流されるのですが、それを助けた漁師と、セリポス島で
平穏に過ごし、ペルセウスは見事な若者に成長します。 しかし漁師の兄弟である島の王にダナエが見初められ、
王の邪魔になるペルセウスは、メドゥサの首を取って来いと言う絶対不可能と思われる任務を与えられ、旅に出ます。
ペルセウスは、機知の限りを尽くして任務の遂行に必要なアイテムを手に入れてメドゥサの元に行き、
見事、首を切り取って帰還します。
この帰途にも数々の冒険が待ち受けていて、次々と現れる強敵と戦ったり、生贄にされていたアンドロメダを
救い出して彼女と結婚したりと、ファンタジー・ゲームを繰り広げます・・・

と・・・本題からそれまくりですね (^_^;)

さて、絵ですが・・・ (^ ^ゞ
黄金の雨に変身したゼウスとダナエが交わる場面を描いたものなのですが・・・
黄金の雨、ダナエの表情・・・なんともエロティックな絵ですね。
古代から女性のヌードは、美の象徴として芸術の対象であり続けました。
しかし19世紀末までのヌード芸術は、理想化された女性、女神たちの姿であり、生身のそれではありませんでした。
そんな中、フランスのマネは、生身の娼婦の絵(オランピア)をサロンに出展して物議をかもします。
以後、フランス印象派の画家たちは女神に借りたヌードではなく、生身の女性を描くようになります。

クリムトは逆に、神格化され美化されていた聖書の女性、神話の女性を、人間臭く描こうとします。
聖書世界、神話世界を、生身の人間の世界に、強引とも思える手法で、取り戻そうとするのです。
聖書・神話を、俗世間に引きずり下ろそうとする蛮行だという批判は、彼の耳には入らなかったでしょう。